http://www.etown-okubo.net 第40号 平成19年2月28日 2/3頁
■ etown写真教室

桜は日本を代表する春の花です。命萌える季節を知らしめる花ということもあり、花見イコール桜が日本人の意識に刷り込まれているようです。花見の宴もよいですが、この短い季節にだけ咲く桜を写真に残しておくのも一興でしょう。春霞に淡い色をたたえる昼の桜もよきものですが、今回はより神秘的な夜桜にチャレンジしてみませんか?
その名のとおり日没後の撮影になりますから、露出の設定と最終イメージが重要になってきます。


@長時間撮影
少ない光で撮影するためには、それを沢山カメラに取り込まなくてはなりません。そのため、シャッタースピードはどんどん遅くなってきます。スローシャッター対策として、三脚などの固定装置を使わないとカメラブレが大きく発生してしまいます。夜景撮影とおなじように、ちょっと離れたところから全体の雰囲気を感じさせるにはいい方法です。露出は提灯などの明かりがある場合は、少しだけ+補正をする方が桜の具合が分かりやすくなります。逆に補正をしなければ、くっきりとした夜景の桜となります。
Aストロボ撮影
光が足りないなら光を当てればいい。光があるならシャッタースピードも速くできるからブレも出ない。そんなわけで現在最も一般的な夜間撮影がストロボ(フラッシュ)撮影になっています。
オートモードにしていれば、暗ければ自動的にストロボが発光するカメラが多いのですが、ストロボ撮影には注意しなければならない点がいくつかあります。
まず、第一に問題となるのが光の量と制御プログラムによる影響です。桜は花までの距離が意外にあるため、ストロボのパワーが足りなくて手前だけ白っぽくてほとんどが暗くなっている写真になった経験があるはずです。

また、オート制御プログラムも発光してから反射して来た光の量が規定値になった時点で発光を終了してしまうようになっているため手前の花の反射が優先されてしまうために光の足りない部分が奥にできてしまうのです。
次に問題となるのが光の質です。指向性が強くて硬い感じの光がストロボの特質です。くっきりしているけれどコントラストが強いのはそのせいです。こうした問題点を目立たなくして撮影するポイントは、光の角度と拡散です。コンパクトカメラではちょっと難しいのですが、外部ストロボが使えるカメラでは、ストロボの発光部分を離して発光させることで、奥の方まで光を到達させるテクニックが使えます。
なるべくカメラから離すほど奥の方まで光が到達しやすく、オート制御の弱点もカバーしてくれます。内臓ストロボでも使えるテクニックでは拡散装置を使うことです。原理は真っ直ぐ行こうとしている光を途中でバラバラの方向に散らしてしまえば光の回り込みが発生してカッチリしすぎない写真が撮れるのです。なるべく光を通しながら散らばせる物が良く、トレーシングペーパーやプラスチック板が使われます。ちょっと光量が少なくなってしまいますが、薄い白のハンカチをストロボの部分にかぶせるのもありです。こうした拡散光の撮影では光が足りなくなるのでデジタルカメラでは感度を上げるように設定を変更することが必要です Bスローシンクロ
長時間撮影とストロボ撮影をあわせた撮影方法です。色々な手段を使っても、ストロボ撮影ではストロボの光が当たった部分しか良く見えません。そこで、全体の様子が分かるように長時間露出を設定して、そのときの絞りの値に相当する光の量をストロボに設定して特に目立たせたい部分に光を当てます。こうすることで、夜景の雰囲気の中にはっきりとした桜が撮影することが可能となります。

アドバイザー 写真のまつもと



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